縁を活かすには、筋を通すこと

おかげさまで、多くの縁に恵まれてきました。

三十年近く商売をしていると、人と人とのつながりだけで生きてきたのだと、しみじみ思います。

けれど最近、考えることがあります。
縁は、頂いただけでは活きないのではないか、と。

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**縁は、誰かが繋いでくれたもの**

私たちは、たいてい誰かの紹介で人と出会います。

あの人が、この人を紹介してくれた。
あの席に呼んでもらえたから、この方と話ができた。

つまり、目の前にいるその人との縁は、自分の力で手に入れたものではありません。
必ず、間に誰かがいます。

ここを忘れないこと。
私はそれが、筋を通すということだと思っています。

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**紹介者を、飛ばさない**

よくある話をします。

紹介してもらって、いい方と出会う。
話が合い、直接やり取りをするようになる。
そのうち、紹介してくれた方の存在が、頭から消えていく。

悪気があるわけではありません。
ただ、目の前のことに夢中になって、忘れてしまう。

けれど、これは筋が通っていません。

紹介してくれた方は、自分の信用を差し出してくれています。
「この人なら大丈夫だ」と保証してくれたからこそ、会ってもらえたのです。

だから私は、必ずご報告します。

お会いできました。こういうお話をさせていただきました。
おかげさまで、こうなりました。

商談がまとまったときはもちろん、まとまらなかったときこそ、きちんとお伝えします。

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**誰から頂いた縁なのか**

私が自分に言い聞かせていることは、たった一つです。

この縁は、誰から頂いたものなのか。

それを覚えている人と、忘れる人がいます。
そして不思議なもので、覚えている人のところには、また次の縁が回ってきます。

考えてみれば、当たり前のことです。

紹介した相手から丁寧な報告が返ってくれば、「またこの人に誰か紹介しよう」と思います。
逆に、紹介したきり音沙汰がなければ、二度と紹介したいとは思いません。

紹介とは、信用の受け渡しです。
その信用を大切に扱った人にだけ、次の信用が集まってくるのです。

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**筋を通すと、縁が積み上がる**

損得で動く人は、ここでつまずきます。

紹介者に報告しても、得にはなりません。
時間も手間もかかります。
目の前の商談を進めるほうが、よほど効率的に見えます。

けれど、そうやって効率を取った人の縁は、そこで止まります。
一つの縁が、一つで終わってしまう。

筋を通した人の縁は、積み上がっていきます。
一つの縁が、次の縁を連れてくる。

私が多くの縁に恵まれてきたのは、運がよかったからだけではないと思っています。
誰から頂いた縁なのかを、忘れずにきたからです。

そしてこれは、才能ではありません。
誰にでもできることです。

やるか、やらないか。それだけの違いです。

さて、今日お会いするあの方との縁は、どなたから頂いたものだったでしょうか。
思い出せますか。


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髙倉 博

株式会社店舗ドック代表取締役

1970年、東京都世田谷区生まれ。
大学進学に失敗し簿記の専門学校へ進んだ経験が、「大卒者には負けない」という原動力となる。

卒業後、父親の会社で「自分が脇役の人生になってしまう」と焦りを感じて起業。
創業7年目の34歳で看板用LED事業で成功を掴むが、取引先の倒産などが重なり、36歳で1億円の借金を抱える。

最愛の母の死をきっかけに人生を見つめ直し、コンサルタント長山宏氏との出会いを経て再起。
「不安や不便を見つけ、クリエイティブに解決する」(快適の創造)というミッションを見出し、大手企業向けの看板業務代行に注力して評判を得る。

しかし42歳の時、社内クーデターを機に自暴自棄となり酩酊し、社員旅行の宿泊先の窓から飛び降りるも、標識に衝突し奇跡的に命拾いする。
自分を見つめ直し「看板で悲しむ人をゼロにする」という使命を確信し、「看板ドック」事業に邁進。

多くの顧客に支持され、2025年10月1日には、27年間続いた社名を「株式会社店舗ドック」に変更し、業界の更なる変革を目指している。


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